アカギ 〜闇に降り立った天才〜を読んでみて感想を書いてみました。
かなり面白いですが鷲巣編は少し長すぎですね。
浦部戦までの神がかり部分と鷲巣戦の神がかり的に長い部分まで余さず書きました。
ネタバレも多いのでご注意ください。

あらすじ
不良少年同士で車によるチキンランをしていた中学生赤木しげる。
生き残った彼は追手の警察が来ていたこともあったためか雀荘に流れ着く。
その雀荘ではヤクザの竜崎と借金を抱えた南郷が賭け麻雀をしていた。
麻雀素人だったアカギであったが南郷の代打ちとして打ち出すとその非凡な才能を示し始める。
刑事がアカギを探していたが極道たちをアリバイに使いさらに刑事を自身のイカサマを咎められぬための防衛策とする頭脳と度胸も示した。
そしてそんな刑事安岡はアカギの才に目をつけ金儲けのためヤクザとの裏麻雀にアカギを巻き込む。
川田組の代打ち市川との勝負に勝ったアカギは姿を消したが数年後もう一度夜の闇に伝説を打ち立てることになる。
アカギの性質
麻雀だけでなくギャンブル全てにおける天才です。
もちろん大事な場面で良い牌を引く勝負運も持ちますが常にロジックを組み立てた上で戦っています。
そして相手が追い詰められたときに選択する癖を突くことにも長けておりアカギはデジタルではなく心理的ロジックを組み立てて戦う事が多いです。
言ってしまえばスリルジャンキーであり「狂気の沙汰ほど面白い」「不合理に身をゆだねてこそギャンブル」などなど名言も数多く残していますね。
ちなみに喧嘩も強くスカッとした生き方を好むため麻雀から離れている間は工場で働いていたり風来坊だったりとかなりの自由人です。
vs矢木
最初の裏世界の代打ちです。
アカギの初心者故の弱点を見抜いたり金の代わりに指を賭けると脅すなどそれなりの腕は持っています。
今の未熟なアカギなら勝てると潜在能力は負けていることも見抜いてますね。
とはいえ普通にアカギの方が強くイカサマを仕掛けたもののイカサマを返されてしまいます。
その後も普通に負けたので痺れるような戦いというよりはアカギの強さを示した戦いになっています。
vs市川
最初の強敵であり麻雀の腕はアカギシリーズで最も高いであろうキャラです。
戦うのは中学時代ですが最初の出会いでお互いロシアンルーレットをするなど狂気じみていますね。
市川は合理主義者で無理にアカギを倒しにきたり突っ張ったりはしません。
周りの雑魚から展望を集め合理的に勝ちを狙います。
点棒ばかり集めても仕方ないとアカギが途中でルールを曲げ点棒をお互い減らさざるを得なかったほど。
イカサマの腕もピカイチでルールを曲げるためにアカギが行ったイカサマをきっかけに全力でイカサマを仕掛けてきます。
最後はアカギももし市川の前に山が丸々残ったら勝てないというような発言もしています。
しかし山は残らず市川にすり替え技を使わせた上でそれが新ドラとして嶺上開花責任払いで勝つというミラクル。
ちなみにすり替えなかったらアカギに新ドラ爆ノリでした。
アカギの大明槓を嶺上開花で責任払いさせた上新ドラも乗せるという鬼の関門を通す強運は半端ないですね。
とはいえ1翻もほしい状況で白を3枚のうち1枚落としイカサマさせるという不合理性に市川は負けたわけです。
vs浦部
演技でわざと負けレートをあげた後ガッツリ勝つ雑魚狩りタイプの代打ちです。
高レートであることを知らないままプレイした一般人の治がある程度打てていたので怪物クラスの強さではないですね。
イカサマも特になく高レートに気づきびびって点棒を減らした治によってアカギ不利なスタートだったくらい。
といっても代打ちの中でもかなりの強者と描写されてはいるのでそのへんの打ち手よりは強いはずですが。
そしてこの戦いこそがアカギの化け物じみた心理の読みを発揮する勝負となります。
アカギが浦部はいざというとき勝負でも逃げでもなく保留を選択するという特性を見抜きます。
そして最後の半荘オーラスで単騎待ちで勝ち、2筒子が浦部の手にある理由とそしてそれを必ず切ると断言した理由を示してくれます。
その2つの理由こそがアカギが主人公補正のチート野郎ではなく麻雀漫画最強という人もいるくらい納得させる理由なのです。
市川のほうが強さはありましたが、それでも筆者は市川戦の後であったけれども2筒子を選ぶ流れに痺れましたね。
vs鷲巣
オリジナルルールで戦う鷲巣戦です。
ルールは単純で同種4牌のうち3枚が透ける牌で山は積まず真ん中の穴からくじ引きのような感じで引くということですね。
後の細かなルールはイカサマ防止と山を積まないための微調整のようなものです。
後は今まで大金だったのが今回は大金vs血液というデスゲームになっている点。
しかも鷲巣を殺すためにアカギはさらに不利なルールレート十倍(血液2000cc=2万点)を追加します。
順位ウマも10-30あるので1半荘でも負けたり高得点振り込んだら1撃アウトですね。
鷲巣自体は麻雀もそれほど強くありません。
アカギは6半荘で1回も振り込みませんでしたし順位負けはありませんでしたからね。
血液はかなりもってかれますが鷲巣のツモ分のみです。
ただ1半荘で役満手を張ったり超好配牌だったり豪運ツモ運だったりと運がチートクラス。
よってvs鷲巣は複雑な麻雀を楽しむというよりは生き死にのスリルを味わうためのものといっていいでしょう。
長すぎるからクオリティ高いアニメで十分かも
vs鷲巣戦は7巻から35巻まであるのに6半荘だけなんです。
間に鷲巣が地獄にいって鬼たちと暴れるなどよくわからない引き伸ばしもめちゃくちゃ長い。
これではどんなにおもしろい漫画とはいえ名作とは言いづらい…
完結してからお金があって一気見するなら気にならないかもですが追っかけてた人は相当しんどかったと思います。
アニメは決着こそつかないもののこの尋常じゃなく長くなる地獄要素とかも出てこず良いところで終わってるんですよね。
漫画のほうが迫力はありますがアニメでも十分スリルを味わえますしアカギの狂気も見えると思います。
名言も多いので声があったほうが映えますしね。
そのような理由からアカギはアニメでも十分ではないかと。
どうしても気になった方はアニメ終了後の13巻途中からかちょっとわからなくなりますが30巻まで飛ばしちゃってもいいかもしれません。
35巻の前半で朦朧とした鷲巣が牌を鳴けるかどうかだけなので麻雀の締めは35巻です。
ちなみに最終巻36感は勝負の後のお金持ち出したり散策したりと目立つ要素はなく締めのみと思っていいです。
感想まとめ
最後は結構マイナスな面も書きましたが筆者はアカギが大好きです。
なんといってもvs浦部戦までが神がかりすぎて完結した今となってはよかったと思えてしまいます。
一応続きの闇麻のマミヤも読んでみて面白いんですがアカギの面白さとは比べ物になりませんね。
麻雀好きでまだ未読の方はvs浦部戦まででも読むかアニメを見るかしてほしいところです。
麻雀好きでない方はこの漫画はちょっと難しいかもしれません。
無料で試し読みもあるのでぜひ利用してみてください。

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